本文へジャンプ

東京基礎研究所(TRL) > 
IBM Research

Systems

デバイスに加えて、アーキテクチャーにもブレークスルーが求められています。ゲーム用に開発されたCell Broadband Engine™ や、世界最高速のスーパーコンピューターであるBlue Geneに代表されるように、コンピューターのアーキテクチャーはRISCコンピューターの登場以来の大きな変革期に来ています。TRLでは、世界最高速のJava JITコンパイラーを開発した経験とスキルを元に、新しいアーキテクチャーにおけるシステムソフトウェアの研究開発を行なっています。

研究分野
Java向け高速同期機構
Javaでは言語自身が並列処理をサポートしており、スレッド間の同期処理のためのロック操作が頻繁に行われます。ロック処理の多くはJITコンパイラーでも除去できないため、その高速化はJavaアプリケーションの性能向上の重要な要素となります。TRLでは、Java言語のロック特性を分析し、それを利用した新しい同期機構を開発しています。成果の一部はすでにIBMの商用Java処理系にも採用されています。

ハイパーバイザー用Java実行環境
ハードウェアを仮想化し複数のOSを動作させる「ハイパーバイザー」が活用されるようになってきました。TRLではIBMワトソン研究所、オースチン研究所などと共同で、Java実行環境をハイパーバイザー上で直接動作させるための研究を行っています。大規模クラスタ上にスケーラブルなJava実行環境を動的に構成することが容易になるほか、汎用OS層を取り除くことでJava環境に適したリソース管理を行うことも可能になります。

先進的なJITコンパイラーの最適化
TRLでは、Javaが発表された1995年からJavaバイトコードを実行時に機械語コードに変換するJITコンパイラーの開発を行っています。現在、プログラム内の特定のパターンをより高速なコードへ置き換えるイディオム認識と、メモリアクセスを削減するための効率的なレジスタ割当の2つに力を入れています。これらの技術は、特にIBM System z上のJavaの処理系に対して大きな性能向上を達成し、さらにその成果を主要な国際会議で発表しています。
Java JITコンパイラ
Computer Science

大規模並列バッチ処理技術
PCやBlade等の汎用マシンで構成される大規模クラスタを用いて商用アプリケーションを並列実行し、スケーラブルな処理速度向上と耐故障性を兼ね備えたシステムの研究開発に取り組んでいます。具体的には、並列スケルトンの概念を用いた新規の並列Javaプログラミングモデルとその実行環境の開発、データ複製とチェックポイントにより実行中の障害に対して自動フェールオーバーする機能の実現などがあげられます。これによりユーザーは並列実行や耐故障性のための複雑なコードなしに、スケーラブルな性能を持つアプリケーションを構築できます。データとしてファイル、データベースの両方を扱うことができ、トランザクション機能をサポートすることで、公共料金やクレジットカードの月次決済などの大規模バッチプログラムの並列処理への応用を目指しています。

ハイ・パフォーマンス・コンピューティング
スーパーコンピューターTop500リストで世界最高速(2007年11月発表時)のBlue Gene/Lを始めとするスーパーコンピューター上のアプリケーション及びシステムソフトウェアの最適化の研究、特に、量子色力学(QCD)、高速フーリエ変換(FFT)、流体解析(CFD)プログラムの最適化技術、及び、米国DARPA HPCSプロジェクトのためのプログラム自動最適化技術の研究を米国 T.J.ワトソン研究所と共同で行っています。


これまでのプロジェクト・成果
  HPFコンパイラ


上に戻る