プロジェクトの概要
東京基礎研究所ではモーバイル・システムの重要性を予見し、1987年2月からそのようなPCシステムが備えるべきアーキテクチャや機能を、思考実験に基づいて詳細に検討しました。その年の12月よりプロジェクトをスタートさせ、1989年初頭には実動可能なコンパクト・ワークステーション(プロトタイプ)が完成しました。
このマシンによる実動デモンストレーションはIBM社内で大きな反響を呼び、日本IBMとしての開発企画力を米本社に認めさせ、後に日本IBMが全世界IBMのノートブックPC開発任務を担当することになるための呼び水となりました。
バッテリ駆動による本格的なパソコンであるこのマシンは、IBM契約デザイナーのリチャード・サッパーによるユニークな外形デザインと共に、モーバイル・システムの将来性を探る贅沢な機能を備えていました。
たとえば当時としては最高速のi386CPUとキャッシュ、ペンによる手書き文字入力機能(タブレット)、バックライトを取り外してOHPの上に載せればそのままLCD画面が投影できる形態(トランスペアレンシー)、また手持ちのデスクトップPCを光リンクで結んでドッキング・ステーションにする機能、などを提供していました。
持ち運び用に畳んだ形態、わずかにスラントした外形に注目(左)、と
デスクトップPCと同様の使用形態(右)
手書き入力PC(タブレット)としての使用形態:
机上でフラットに広げた形(わずかに斜面になる)(左)と、
コンパクトに畳んだ形(右)
電子トランスペアレンシーとして、LCDのバックライトを外してOHPの上に載せた使い方
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