プロジェクトの概要
ローパワー・システム・インスティチュートでは,主にノートブック型コンピュータのシステム・レベルでの低消費電力化技術の研究開発を行っています.その研究成果は,IBM のノートブック型コンピュータ ThinkPad シリーズでバッテリによる駆動時間を延ばしたり,発熱を抑えるために用いられています.
研究項目
このページでは,私たちの研究項目の中から Portable Power Analysis and Recording Tool について紹介したいと思います.
- Portable Power Analysis and Recording Tool (PoPART)
ノートブック型コンピュータでは,実際の稼働環境において,短い空き時間 (idle time) が頻繁に発生しています.この空き時間に CPU やその他のデバイスを省電力モードに入れることによって,システム全体の消費電力を抑えることができます.たとえ各々の空き時間が短い期間であっても,積算すると大半の時間を占めるので,このようなパワー・マネージメントをすることによって,バッテリによる駆動時間は何も省電力制御しない場合の2,3倍に延びます.言い換えると,バッテリによる駆動時間を長くするためには,効果的なパワー・マネージメントが必要となります.
効果的なパワー・マネージメントを実現するためには,まず実際の稼働環境におけるノートブック型コンピュータの消費電力やシステムの挙動を正確に把握することが必要となります.右の写真は,消費電力とシステムの挙動を測定・解析するために,私たちが開発した装置「PoPART」です.コントローラ(写真左)から PoPART(写真中央)を操作し,ターゲット・マシン(写真右)の消費電力とシステムの挙動を示すデジタル信号を同時測定し,手軽にパワー・マネージメントとその効果を解析することができます.
学会での発表・論文・著作物
- 下遠野,"ノートブックPCのパワーマネージメント," 情報処理学会論文誌, Vol.38, No.2, pp.135-142, (1997).
- 相原 et al., "ノートブックPCにおけるローパワーシステム技術," 電子情報通信学会誌, Vol.80, No.4, pp.370-376, (1997).
- 古市 et al., "アプリケーションプログラム主導の省電力制御," 第55回情報処理全国大会論文集, Vol1, pp.139-140, (1997).
- 相原 et al., "消費電力制御のためのジョブタイプの判別方法," 第55回情報処理全国大会論文集, Vol1, pp.141-142, (1997).
- 井上 et al., "ノートブック型コンピュータにおける消費電力とパフォーマンスに対する外部キャッシュの効果," 第55回情報処理全国大会論文集, Vol1, pp.141-142, (1997).
- 古市 et al., "アプリケーションプログラム参加の省電力制御に必要な機能の考察," IPSJ OS/DPS合同研究会, Vol.98, No.15, pp.135-140, (1998).
関連情報
|